世界大百科事典(旧版)内の藩政史料の言及
【記録】より
…このほか国絵図・郷帳は大名が作成・上申したが,天保国絵図・郷帳は幕府が作成した記録である。 藩政史料には郷村高帳,家譜・系図・年譜や,分限帳(ぶげんちよう)・役人帳・軍役帳・武器帳・道具帳などが記録的性格をもつ。藩庁の一部局で作成・授受された文書は,集積されあるいは用済みとして廃棄されるが,その際記録・控えなど日記形式の帳簿が作成され,さらに一部局の書類が累積されると,ある時期に類纂または一件記録として整理され,やがて藩全体の立場から藩日記・藩法集の類として編纂され,これらの上に藩主歴代公記や家史・藩史編纂が行われた。…
【藩】より
…【藤井 譲治】
[史料]
近世社会の支配者身分である武家のうち,とくに大名および大名による支配機構である藩に関しては,多くの歴史的文書が残されている。藩政史料,大名文書などともいわれるが,藩庁文書すなわち,大名の行政・支配に関する記録(公文書)と,家や個人にかかわる記録(私文書)に大別される。しかし,明確に両者に区別できない部分もある。…
※「藩政史料」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」