世界大百科事典(旧版)内の虫卵結節の言及
【ニホンジュウケツキュウチュウ(日本住血吸虫)】より
…感染後4週目ころから産卵が開始されるが,虫卵は腸壁のほか,肝臓,脳その他の組織の毛細血管を栓塞し,内部にはやがてミラキジウムが形成される。このような成熟卵からは組織融解性物質または抗原性物質,好酸球遊走物質などが分泌され,虫卵周囲に細胞浸潤をきたして,いわゆる虫卵結節ができる。腸壁では,そこに細菌による二次感染や粘膜組織の壊死が起こって虫卵は腸腔内に脱落し,それが糞便とともに排出されるが,肝臓では虫卵結節から繊維化が始まり,やがて肝繊維症から肝硬変へと発展する。…
※「虫卵結節」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」