世界大百科事典(旧版)内の蜘蛛女の言及
【クモ(蜘蛛)】より
…夜グモが極端に忌みきらわれたのは,神が来臨する夜への畏怖(いふ)とあいまって,そうした印象が恐怖に転化したためであろう。昔話の〈食わず女房〉の正体を西日本ではクモとし,〈蜘蛛の糸〉〈蜘蛛女〉でも古寺で旅人が退治した化物の正体をクモとするなど,夜グモにまつわる怪異談は多い。その場合,能の《土蜘蛛》のようにクモの糸が話の重要な構成要素となることが多いのは,糸を吐き出し,巧みに網の巣をつくるクモの習性が特徴的で,人々の注目を集めたためであろう。…
※「蜘蛛女」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」