最新 地学事典 「血縁選択」の解説
けつえんせんたく
血縁選択
kin selection
遺伝子の多くを共有する血縁関係にある個体群において,個体としては自己犠牲を払っても血縁集団としては個体数が増す(包括適応度),そのような適応度を高める形質が選択されることをいう。これは,ミツバチなどの社会性生物において子孫を残さない働きバチや,鳥類において子育てに専念するヘルパーなどがいかにして生じたかを説明するための概念。自分と同じ遺伝子をもつ確率が高い血縁関係にある個体の間で,利他行動に関する遺伝子を共有する確率も高く,利他行動をすることによって助ける相手がより多くの子どもを残す場合に,利他的行動の形質が選択されるとする。
執筆者:小寺 春人
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

