世界大百科事典(旧版)内の要素論の言及
【全体論】より
…全体は,単なる部分の集合ではなく独自のものを持ち,全体を部分や要素に還元できないとする立場をいう。これに対立する要素論(要素主義)elementalismでは,例えば要素的粒子が発見されれば自然は究極的に説明され,例えばDNAのふるまいを完全に究明すれば生命現象は理解できるなどと主張されることもある。しかし要素的粒子もその集合体は独自のふるまいを持ち,原子核,原子,分子,物体,生物体,人間,社会もそれぞれのレベルで独自の性質を持つと考えられるし,生物も核酸,細胞核,細胞,組織,器官,個体,集団のそれぞれのレベルで独自のあり方を持つので,要素に還元できないと考える立場が全体論である。…
※「要素論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」