世界大百科事典(旧版)内の視察内偵の言及
【特高】より
…内務省は特高の組織運営にとくに強力な中央統制方式をとり,警視庁,各府県における課の設置,課長の人事について直接指示を出した。スパイの使用などをともなう〈視察内偵〉をおこない,治安維持法,治安警察法など各種取締法違反や不敬罪の容疑の名目で,多くの人々を検挙した。共産主義者,アナーキスト,左翼社会民主主義者に対しては厳しい取調べをおこない,自白や転向を強要し,小林多喜二,野呂栄太郎らの死が示すように残忍な取調べの過程で死者が出ることもあった。…
※「視察内偵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」