視床下部性肥満症(読み)ししょうかぶせいひまんしょう

世界大百科事典(旧版)内の視床下部性肥満症の言及

【食欲】より


[中枢説]
 すでに1800年代中ごろから1900年代初期にかけて,摂食の調節に関与するのは脳の最深部に位置する視床下部であることを示唆するいくつかの報告があった。たとえば,1840年のモーによる視床下部性肥満症例,1901年のA.フレーリヒによる脳下垂体囊腫のある少年の肥満と性器発育不全を主徴とするいわゆるフレーリヒ症候群とその脳下垂体機能異常との密接な関連性,04年のエルドハイムによるフレーリヒ症候群が脳下垂体性ではなくて視床下部性であるという見解など,ヒトの臨床病理学的所見に基づく記載がある。一方,1910年代以降,動物を用いた研究も行われ,イヌやネズミの破壊実験に基づく視床下部と肥満の密接な関連性について報告された(1930)。…

※「視床下部性肥満症」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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