世界大百科事典(旧版)内の調色器の言及
【硯】より
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[中国の硯]
硯の起源については明らかでないが,天然の石墨や朱石をすりつぶしたり,これに媒材としての漆やにかわなどをまぜ合わせるための容器を想定することができる。出土例としては,洛陽の西周墓から俗に調色器と呼ばれる長方形の石板が発掘されており,その研磨面に朱砂の残痕が認められ,硯の前身として注目されている。現在確認されている最古の石硯は,1975年の暮から翌年の春にかけて発掘された湖北省雲夢県睡虎地の第4号秦墓(秦の統一,前221年以前)から出土したもので,菱形の小石に加工して作られていた。…
※「調色器」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」