讃記(読み)さんき

世界大百科事典(旧版)内の讃記の言及

【讃岐永直】より

…文徳天皇に〈律令の宗師〉とたたえられ,晩年には私邸で律令講書を行うことを許された。《令集解》に引用されている《讃記》は永直が著した令私記。【早川 庄八】。…

【令集解】より

…なかでも重要なのは,738年(天平10)ころに成ったと推定される大宝令の注釈書〈古記〉であって,著者は不明だが,これによって大宝令の文章を部分的ながら知ることができる。〈釈云〉とする〈令釈〉以下はみな8世紀末から9世紀はじめにかけて成った養老令の注釈書で,成立の古い順にみると,〈釈云〉はその著者は不明だが半公的性格をもつ注釈書であり,〈跡云〉とする〈跡記〉は安都(あど)某の,〈穴云〉とする〈穴記〉は穴太内人(あなほのうちひと)の,〈讃云〉とする〈讃記〉は讃岐永直(さぬきのながなお)の〈令私記〉とみられている。以上は直本が座右において直接引用した〈令私記〉のおもなものであるが,間接的に引用されたものを含めれば,引用されている〈令私記〉の数はさらに多く,なかには唐の学者の〈令私記〉もある。…

※「讃記」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」