責任無能力(読み)せきにんむのうりょく

世界大百科事典(旧版)内の責任無能力の言及

【責任能力】より

…また,未成年者が他人に損害を与えた場合は,その行為の責任を弁識しうる知能をそなえていなかったならば賠償責任を負わない(712条)。このように日本の民法は,責任能力の有無を行為者の年齢によって一律に定める(たとえば,7歳以下は責任無能力とするなど)というローマ法以来の伝統的な立場を採用せず,個々の行為者が法的責任を弁識しえたのか否かを年齢に拘束されないで判断する立場に立つ。このため,たとえば,行為者が未成年であって賠償するだけの資力に乏しい場合に,被害者がその未成年者の親などに対し責任無能力者の監督義務者としての責任(714条)を追及するときは,責任能力なしとされる年齢が高くなりやすい。…

※「責任無能力」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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