世界大百科事典(旧版)内の資本制家内労働の言及
【家内労働】より
…資本主義の初期においては,家内労働が独立の経営としての家内工業をになっていたが,工場制度の発達にともなって,それがしだいに分解し,工場労働の周辺部に,世帯主以外の家族による家計補助的な内職的家内労働が,広範に行われるようになった。今日の家内労働は,問屋を含む業者のもとに編成された事実上の賃労働であるという意味で,資本制家内労働,あるいは近代的家内労働とよばれる。それらはもはやそれ自身としてはなんら独自の技術的基礎をもたず,工場の付随的な作業工程での不熟練,簡単な作業でしかないことから,家内労働の多くが,主婦や家庭内の病弱者,老人などによって行われている。…
※「資本制家内労働」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」