《贈与論》(読み)ぞうよろん

世界大百科事典(旧版)内の《贈与論》の言及

【贈物】より

…宗教的・経済的・法的・道徳的・社会的諸側面が複合的に混然としていて十分な分化に達していない,いわゆる未開社会では,経済的行為と儀礼的・道徳的行為が密接に関連し合いながらも儀礼的・象徴的側面が強調されることが多い。このことは,とりわけM.モースが《贈与論》で主張したように,近代社会とは逆に,実は儀礼的・象徴的贈与交換が社会的・経済的関係の基本的根幹を形成していることを意味している。そして,モースはこのような贈与交換の体系から,贈る義務,収受の義務,返礼の義務の三つの特質を摘出し,とりわけ返礼の義務の動因に着目したのである。…

【モース】より

…初期の供犠,分類,呪術,社会形態,祈り等に関する研究,後期の交換・身体技法等の研究はいずれも現代の社会諸科学になお論点を与えつづける先駆的なテーマの発掘である。とりわけ《贈与論Essai sur le don》(1925。《社会学と人類学》(1968)所収)はポトラッチクラなどの交換体系の分析を通じて,宗教,法,道徳,経済の諸領域に還元できない〈全体的社会事実faits sociaux totaux〉の構想を打ち出したもので,レビ・ストロースの構造人類学に大きな影響を与えた。…

※「《贈与論》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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