《赤い船》(読み)あかいふね

世界大百科事典(旧版)内の《赤い船》の言及

【小川未明】より

…学生時代から小説を書きはじめ,新人作家として一部に認められたが,卒業後は《少年文庫》《読売新聞》《秀才文壇》などの記者をしながら作品を発表,処女小説集《愁人》(1907)でネオ・ロマン派の旗手と目されるようになった。一方,1910年には第1童話集《赤い船》も出版して,以後小説と童話の両方を書いたが,26年,〈今後を童話作家に〉と題する有名な宣言を発表,以来没するまでこの決意どおりの道を歩んだ。未明の童話は,初期のネオ・ロマン主義,大正期の人道主義,昭和から戦後の生活主義と大別して三つの足跡をもつが,その本質は物語の展開というより,イメージの連続による世界で,いわば詩的メルヘンともいうべき特色が強かった。…

※「《赤い船》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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