世界大百科事典(旧版)内の超分節音素の言及
【音韻論】より
…音韻は言語音声から意識された要素として抽出された最小の単位で,フォネームphonemeの訳語として音素と同じ意味に用いられることが多い。音素は音声の最小単位たる単音に対応する分節音素と強弱や高低アクセントのように単音に対応しない超分節音素に分けられるが,このうち分節音素に限り音韻と呼ぶこともある。また中国では昔から,漢字の字音を構成する単位を音韻と称し,音韻学と呼ばれる言語音に関する学問が行われていた。…
【音素】より
…こうした音素は音声の流れを区分した部分(分節)に割り当てることができるので分節音素と称する。これに対し,アクセントや連接のように分節することができないものを超分節音素と呼ぶ。例えば,英語のbillow[bılo]〈大波〉とbelow[bılo]〈下に〉は強勢の位置により意味が区別されるし,日本語の〈箸〉[ha̚ʃi]と〈橋〉[haʃi](̚やは高低アクセントを示す補助記号)は高低アクセントの置き方で意味が変わってくるから,やはり音素の資格をもつ。…
※「超分節音素」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」