世界大百科事典(旧版)内の越天楽歌物の言及
【越殿楽】より
…黄鐘調に渡された年代は不明。平調の旋律は,平安時代に好まれたらしく,それに詞章を当てはめた〈越天楽歌物(うたいもの)〉も生まれ,〈越天楽今様〉として残されて福岡県の《黒田節》はその民謡化した例で《筑前今様》ともいう。箏曲の組歌は,寺院歌謡として伝承された越天楽歌物が源流と認められる。…
【富士太鼓】より
…平調子の箏の手も付けられている。なお,曲中,〈越天楽を舞はうよ……〉のあとに,〈越天楽歌物(うたいもの)〉の歌が含まれる。これは,(1)の続編ともいうべき能《梅枝(うめがえ)》や《絵馬》《絃上》中にも取り入れられるほか,能から出た地歌《梅が枝》の中や,箏組歌《梅が枝》にもとられている。…
※「越天楽歌物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」