世界大百科事典(旧版)内の農村部の言及
【農村】より
…一般に地域社会は都市と農村という二つの類型に分けられるが,農村の特質を示すものとしての両者を区分する基準については,ソローキンが職業,環境,地域社会の規模,人口密度,人口の異質性,階層分化,人口移動,相互作用の型という8指標をあげたのをはじめ,多くの考え方が示されてきた。日本の場合,かつては市制施行地域が都市に,その他の郡部が農村に相当するとされていたが,今日では市制施行にあたって周辺の農村部までを含めて市域を設定することが多くなり,行政区域に基づいて都市と農村を区別することはできなくなった。さらに近年は生活様式の面で全般的に都市化が進み,都市と農村の区別が困難になるとともに,農家の兼業化が拡大して都市への通勤者が増加し近郊農村を中心に非農家で農村部に居住するものが増加して混住化が進むようになり,居住人口の職業構成の面からも都市と農村の区別が曖昧になってきている。…
※「農村部」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」