世界大百科事典(旧版)内の《農業論》の言及
【ウァロ】より
…彼の執筆活動は歴史,言語,文芸,哲学,法律,弁論,地理,農業,建築,医学等多岐にわたり,55の著作名が知られているが,実際の著作数はそれをはるかに上回ると伝えられている。現存する作品は当時の農業事情を知る上で不可欠の史料とされる《農業論》3巻と,《ラテン語論》全25巻中の5~10巻だけである。彼の功績はギリシアの学問をローマの土壌に定着させた点にあるが,その幅広い知識は古代末期の代表的知識人シンマクスをして〈ローマ的教養の父〉と言わしめている。…
【農事暦】より
…また前5世紀末の歴史家トゥキュディデスの編年体(《戦史》)の準拠する四季の巡回も,春の穀物生育過程(〈麦の穂の熟れたころ〉のように)によっているが,これは戦争もまた農事暦を顧みて実行されていたことを告げている。 初期のローマにも農事暦が存在していたことは,大カトー(前2世紀)の《農業論》の随所にうかがわれる。ここには四季の目印の指定はないが四季ごとの農事と祭礼の次第が詳記されている。…
【コルメラ】より
…1世紀のローマ帝政期に《農業論》全12巻を著した作家。生没年不詳。…
※「《農業論》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」