世界大百科事典(旧版)内の農業資本家の言及
【農業】より
…すなわち一方に,経営規模を拡大し,商品生産を拡充していく富裕な農民層が生まれると同時に,他方,経営規模を縮小し,土地や生産手段を失い,しだいに貧困化していく農民層が生まれてくる。前者はやがて,雇用労働を用いる資本家的農業経営(農業資本家)に成長するが,後者はやがて土地と生産手段を完全に失って,農業資本家に雇われる農業労働者になるか,または都市の商工業労働者として農村から流出していくのである。 しかし,資本主義発展と農業のこのような発展,そこでの農民層の分化・分解の進行にもかかわらず,近代社会では各国ともほぼ共通の傾向として,農業は他産業とくに工業と比較して,発展が相対的に立ち遅れざるをえない。…
※「農業資本家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」