世界大百科事典(旧版)内の近代的合理性の言及
【合理性】より
…こうして進歩と結びついた合理主義に対して,逆に復古的な方向にさまざまの非合理主義が生まれてくるようになる。 こういう歴史的状況に面して,〈近代的合理性〉に対し,いろいろな角度から反省が加えられるようになる。たとえば社会人類学の発展によって未開社会の思考や態度が明らかになるにつれ,それを文明社会の合理性よりも低い段階のものと考えていいのかどうか,異質的な文化にはそれぞれ異なった合理性の基準があり,これまで考えられていた合理性基準はむしろ西欧中心主義にすぎなかったのではないか,かりにそうだとすれば,合理性の基準はどうしたら相対主義を脱することができるのか,そういう反省と論議が起こってくる。…
※「近代的合理性」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」