世界大百科事典(旧版)内の近代立憲主義の言及
【立憲主義】より
…1789年のフランス人権宣言16条〈権利の保障が確保されず,権力の分立が定められていないすべての社会は,憲法を有しない〉は,その簡潔で端的な定式化として知られている。立憲主義は,中世封建制社会で,身分的自由と身分制議会というかたちで存在したし,そのような中世立憲主義は,市民革命期以後の近代立憲主義の成立・発展にとって,しばしば大きな役割を演じた(とくに,イギリスにおけるマグナ・カルタと議会制の伝統)。しかし,中世立憲主義があくまでく身分制的社会編成原理のうえに成り立っていたのに対し,近代立憲主義は,身分から解放された諸個人の人権,および,身分代表ではない国民代表議会を機軸とするものであるところに,両者の基本的な差異がある。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」