世界大百科事典(旧版)内の《迷える息子》の言及
【レトキ】より
…第1詩集《オープン・ハウス》(1941)でも,すでに植物とともに生活する人たちを扱った作品が含まれている。第2詩集《迷える息子》(1948)では,自己を喪失して精神的危機を味わった主人公が,父親との温室でのさまざまな体験の記憶を通じて,しだいに自己を回復する過程が,新鮮な口語調の自由詩で書かれており,第2次大戦後の形式化したアメリカ詩に生命を吹きこんだ。1936年以来ペンシルベニア州立大学をはじめ,ベニントン・カレッジ,ワシントン州立大学などで英文学を教えるかたわら旺盛な詩作活動を続け,《目ざめ》(1953)ではピュリッツァー詩賞を,《はるかな野》(1964)では全米図書賞を受けている。…
※「《迷える息子》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」