世界大百科事典(旧版)内の逆カルノーサイクルの言及
【熱ポンプ】より
…したがってεh=Q2/Lは熱ポンプの性能を示す指標となり,これを熱ポンプの成績係数という。T1,T2が定まっているときεhが最大となるのは,熱ポンプの作動流体が行う変化が断熱圧縮,等温圧縮,断熱膨張,等温膨張を繰り返す逆カルノーサイクルの場合であって,そのときεh=T2/(T2-T1)となり,T2/T1が大きいほどεhの値は小さくなる(ただし,T1,T2の単位はK)。例えば,T1=273K,T2=318Kの場合,εh≒7であり,理想的には仕事入力の7倍に相当する熱量をくみ上げられることになる。…
【冷凍機】より
…温度T1(K)の熱源(熱容量の大きな空間や物体)から熱量Q1を奪って温度T2(K)(T1〈T2)の熱源に熱量Q2を与える冷凍機あるいは熱ポンプにおいて,成績係数が最大となる理想的サイクルは,断熱圧縮から始まって等温圧縮,断熱膨張,等温膨張を繰り返し,等温膨張の間に吸熱,等温圧縮の間に放熱を行う可逆的なサイクルである。このサイクルは,カルノーサイクルを逆方向に行わせたものであり,逆カルノーサイクルと呼ばれる。このときQ1/T1=Q2/T2が成り立ち,εrおよびεhはそれぞれεr=T1/(T2-T1),εh=T2/(T2-T1)で与えられる。…
※「逆カルノーサイクル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」