通貴(読み)つうき

世界大百科事典(旧版)内の通貴の言及

【貴族】より

…その平安貴族の形成には,四つの要素が考えられる。第1は律令官位制で,三位以上を〈貴〉,四位・五位を〈通貴〉といい,朝廷の上層部を占めて各種の優遇をうけた。しかも元来個人を対象とした貴・通貴身分は,父祖の庇蔭をもって叙位する蔭位(おんい)制によって再生産され,その世襲化を促し,貴族化へ道を開いた。…

【公家】より

…本来公家(こうか∥こうけ)の語は,朝廷・国家ひいては天皇など〈おおやけ〉を指す。律令制のもとでは,為政者は三位以上の〈貴〉と四,五位の〈通貴〉にわけられ,地方の豪族や名望家はその下位に位置づけられていた。平安後期武士や寺社の勢力が強大になると,朝廷(おおやけ)の政治を担当する身分つまり朝臣が公家と呼ばれるようになり,なかでもその最高の地位たる大臣,納言,参議を公卿(くぎよう)(総じて三位以上を上達部(かんだちめ)という),四,五位の昇殿を許された者を殿上人(てんじようびと)といい,それ以下の地下人(じげにん)と区別した。…

【爵位】より

…律令官制における位階は官職との結びつきが強く,これを官位といった。三位以上を〈貴〉,四位,五位を〈通貴〉としてこれらに貴族的な特典が与えられ,五位に叙されることを叙爵といった。 日本古代以来の位階制,勲等制は明治以後も存続するが,1869年(明治2)の版籍奉還によって公卿,諸侯の称が廃止されて華族が設けられ,士族の上に置かれた。…

※「通貴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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