造内裏役(読み)ぞうだいりやく

世界大百科事典(旧版)内の造内裏役の言及

【一国平均役】より

…朝廷さらには室町幕府および各国衙・守護が賦課した臨時課役のうち,一国内の公領・荘園をとわず一律に賦課・徴収することを原則とした課役をいう。具体的税目としては,伊勢神宮の20年1度の式年遷宮にかかわる役夫工米(やくぶくまい),内裏再建のための造内裏役,天皇即位後最初の新嘗(にいなめ)祭である大嘗(だいじよう)祭挙行のための大嘗会役,伊勢神宮に奉仕する斎宮のための造野宮役および群行・帰京役,伊勢神宮その他の大社に公卿を奉幣使として発遣させる際の公卿勅使役,また宇佐神宮や興福寺など朝廷にかかわりの深い大寺社や各国一宮の造営役などがある。さらに南北朝期以降になると天皇の即位・譲位用途調達のための段銭,幕府修造や将軍拝賀・元服のための段銭など多様な臨時課役が一国平均役として賦課されるようになる。…

※「造内裏役」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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