連邦最高裁判所(読み)れんぽうさいこうさいばんしょ(英語表記)Supreme Court of the United States of America

知恵蔵 「連邦最高裁判所」の解説

連邦最高裁判所

司法府の最高峰に位置する裁判所で、1869年以来、長官(Chief Justice)と8人の判事(Associate Justices)の9人で構成され、ワシントンにある。判事は全員、大統領が上院の同意を得て任命するが、「重大な罪科のない限り」(憲法第3条)終身身分を保障されており、弾劾手続き以外では罷免されない。連邦最高裁は大統領や議会、政府機関の行為が、アメリカ合衆国憲法に違反するかどうかを判断する違憲立法審査権を持つ。また連邦の下級裁判所、及び州の最高裁判所から上訴された訴訟を審査する。連邦の下級裁判所として高等裁判所(巡問控訴裁判所)が全国13カ所に、地方裁判所(district court)が94カ所に置かれている。2006年8月現在の最高裁判所長官は、初代のジェイ長官から数えて17代目のジョン・ロバーツ(John G.Roberts, Jr.、1955年生まれ)で、ブッシュ現大統領が指名し、05年9月に就任した。なお、最初の黒人最高裁判事は、67年に任命されたマーシャル(Thurgood Marshall)、最初の女性判事は81年に任命されたオコナー(Sandra Day O'Connor)。長官の年俸副大統領と同じ20万8100ドル。判事の年俸は19万9200ドル。

(細谷正宏 同志社大学大学院アメリカ研究科教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「連邦最高裁判所」の意味・わかりやすい解説

連邦最高裁判所
れんぽうさいこうさいばんしょ

「アメリカ合衆国連邦最高裁判所」のページをご覧ください。

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