道徳的善(読み)どうとくてきぜん

世界大百科事典内の道徳的善の言及

【善】より

…特にそれを〈よいもの〉,ないしは〈財〉,すなわちギリシア語のagatha,ラテン語のbona,ドイツ語のGüterなどという複数形の意味するものから区別して,道徳的意味に限定しようとするかぎり,善は倫理学の最も基本的な主題の一つである。道徳的善をある独立の観念的実在とみる見解は,〈善のイデア〉を探究したプラトンに始まり,新プラトン主義を経て,最高の自体的善=最高善としての神という中世哲学の形而上学的概念において,そして近代以降にも神学的倫理学において認められ,M.シェーラーやN.ハルトマンの価値倫理学にもその影響が認められる。 総じて古代ギリシアにはさらに,幸福をいっさいの本性的活動の究極目的とみなす考え方があり,そこからアリストテレスは道徳的善をに即しての人間の魂の活動として把握したが,この種の見解はエピクロスの節度ある賢明な快楽主義とストア学派の厳格な道徳哲学という両方向において展開された。…

※「道徳的善」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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