世界大百科事典(旧版)内の遺伝的獲得量の言及
【遺伝率】より
…遺伝率は親子の相関や幾組もの兄弟の測定値から分散分析を用いて推定されるもので,例えばニワトリの白色レグホーンで卵重の遺伝率は0.6,卵を産み初めの年齢は0.5,体重は0.2という報告がある。遺伝率がわかると,選抜により品種改良を行ったとき1世代の選抜で期待できる平均値の改良度合⊿G(これを遺伝的獲得量という)はこのh2選抜の強さから計算される選抜差i(もとの平均と次代を作るため取り出した選抜個体の平均との差)との積⊿G=ih2で表される。選抜により遺伝的組成が急激に変わらないならば,毎代それだけの改良が期待できるが,実際には良い遺伝子が固定し,遺伝的な分散が減少する結果遺伝率も低下し,選抜を長く続けると頭打ちになる。…
※「遺伝的獲得量」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」