世界大百科事典(旧版)内の郷制の言及
【村】より
…(3)8世紀初めに確立した律令国家体制下では,それら集落は公的な行政単位とは認められず,新たに50戸1里の画一的行政村落制と5戸1保(五保)の隣保制が実施され,勧農,徴税,検察の責務をもつ里長が任命された。715年(霊亀1)には里を郷と改名し,郷の下部組織として,郷戸内に同時に分立編成された房戸(郷戸・房戸)を構成単位とする2~3の〈里〉を置く郷里制に改制されたが,740年(天平12)には,その〈里〉が廃され,郷制となった。8世紀初めの遺存戸籍によると,1里(郷)は約1000人前後,1郷戸は20人前後で,竪穴住居の住人を5人とすると,1里(郷)は約200軒前後,1郷戸は約4軒前後となる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」