《郷土研究》(読み)きょうどけんきゅう

世界大百科事典(旧版)内の《郷土研究》の言及

【郷土論】より

…1910年以来,新渡戸稲造柳田国男らが結成した郷土会の活躍が,この点で注目をひく。郷土会は,中央文化への偏重や近代科学の表面的な摂取を退け,郷土の実地調査をもとに生きた土着の価値を掘りあてようとする集いで,各地の調査報告を収録した雑誌《郷土研究》も発刊されるにいたった。当時,日本では一般には関心の浅かったヨーロッパ民俗学に注目した柳田は,日本における常民文化の実態とその意義を解明し,独自の民俗学を大成したし,マイツェンの古集落や農地の形態分析に示唆を得た新渡戸は,〈地方(じかた)学〉としての農学の樹立を企てた。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」