世界大百科事典(旧版)内の配位化学の言及
【錯体】より
…ヨルゲンセンS.M.Jørgensen(1885)はこれを改良したが異性現象を説明できなかった。1893年A.ウェルナーが立体構造を考えて初めて異性現象を説明し,錯体化学(錯塩化学あるいは配位化学ともいう)の基礎を築いた(〈配位説〉の項参照)。ウェルナーの研究室で1911‐12年に研究した柴田雄次が帰国後,錯体の吸収スペクトルを系統的に研究したのが日本における錯体化学の始まりである。…
【錯体化学】より
…従来,錯塩化学ということが多かった。配位化学と同意義に取り扱うこともある。有機化合物の多くがメタンやベンゼンなどの基本的な分子を各種の基で置換して誘導できるのに対し,無機化合物では,中心原子に各種配位子が配位して生ずる錯体を含むものが多いことから,この分野が無機化学の最も基礎的なものの一つであるといえる。…
※「配位化学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」