世界大百科事典(旧版)内の酸素マスクの言及
【救命設備】より
…タイタニック号【翁長 一彦】
[航空機の救命設備]
船と同じく民間輸送機の機内にも法律(日本の場合は〈航空法〉および〈航空法施行規則〉)で定められた救命用具,すなわち救命胴衣,救命いかだ,非常用信号灯および信号弾,無線機,救急医薬品,食糧などが常備されている(このほか釣道具や銃などを搭載することもある)が,このほかに航空機特有の設備として非常用酸素装置および脱出用スライドが装備されている。前者は高高度飛行中に機内の気圧が低下した場合に搭乗者を低酸素状態から守るための装置で,乗客用としては0.7気圧以下になると天井や座席の背から自動的にとび出す形式の酸素マスクが使われ,操縦室の乗員は個別の携帯用マスクを用いる。脱出用スライドは航空機の床と地面を結ぶ一種の滑り台で,ふだんは折りたたんでドアの下部に格納され,緊急の際はドアを開くと高圧ガスによって約10秒間で自動的に展張されて地面までのびるようになっている。…
※「酸素マスク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」