醍醐(乳製品)(読み)だいご

世界大百科事典(旧版)内の醍醐(乳製品)の言及

【蘇】より

…やがて蘇をはじめとする乳製品は律令政治の命運とともに衰退し,1334年(建武1)の《若狭国貢蘇役文書案》を最後にほとんど記録上から姿を消す。 蘇については,《本草和名》《和名抄》《医心方》などが中国の文献を引用して,牛乳から酪(らく),酪から蘇,蘇から醍醐(だいご)が作られ,酪はニウノカユと呼ばれ,蘇は黄白色をしており,醍醐は蘇の精液であるという。蘇の作り方に関する唯一の手がかりは《延喜式》民部下にある〈蘇を作る法は,牛乳1斗を煎(せん)じて蘇1升を得る〉,つまり牛乳を1/10に煮つめたものという記述である。…

【乳】より

…上記のアマルテイアはコルヌコピア(〈豊饒の角〉)と結びつけられている。 牛乳は古代インドでも重宝(ちようほう)されて最高の美味をもつ醍醐(だいご)(〈醍醐味〉はこれに由来する)の原料だった。日本でも,つとに奈良時代初期,山背国の乳牛飼育を調査した記録が《続日本紀》にあり,平安時代の医書《医心方》では牛乳からつくった酥(そ)が健康食として勧められている。…

【中国料理】より

碾磑(てんがい)という水車を利用した石臼による製粉法もこの時代いっそう発達し,粉食の普及に輪をかけた。胡餅のほか,酪(乳酸飲料),酥(クリーム),醍醐(ヨーグルト),乳腐(チーズ)などがもてはやされた。陸羽の《茶経(ちやきよう)》に代表されるように唐代には飲茶の風習が広がるが,砂糖もこの期には甘蔗(サトウキビ)からとられ製糖業がおこっている。…

※「醍醐(乳製品)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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