世界大百科事典(旧版)内の重イオン核反応の言及
【重イオン衝突】より
…陽子(水素の原子核),重陽子(重水素の原子核),α粒子(ヘリウムの原子核)などの軽い原子核のビームに対し,これより重い原子核のビームを重イオンビームと呼び,加速された重イオンビームを原子核標的に入射したときに起こる衝突を重イオン衝突という。重イオン衝突に伴う核反応(重イオン核反応)の様相は,衝突のエネルギーによって異なり,また,衝突係数の大きさに大きく依存する。しかし,一般的傾向として重イオン核反応には,クーロン効果,反跳運動効果,角運動量効果が大きく,また,入射重イオンビームと標的核の種類を変えて組合せを選ぶことにより,多種多様の原子核についての系統的な研究ができるという特徴があり,これらの特徴を生かした研究により原子核のさまざまな側面が調べられている。…
※「重イオン核反応」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」