世界大百科事典(旧版)内の重量犂の言及
【三圃制】より
… この輪作制度では,穀物の播種に先立って,畑をなるべく深く耕起する必要があり,ことに休閑地を数回犂耕して雑草や穀物の刈り株を土中にすき込んで,冬穀物の播種の準備をすることが重要であった。そのために用いられたのが,数頭の牛か馬で牽引する重量犂であったが,これに犂夫も加えると,全体としてかなり長い犂隊となるので,その回転回数をなるたけ少なくするために,一筆耕地も細長い形となることが多かった。また役畜のほかにも,多数の家畜が備えられ,小舎飼養による厩肥を耕地の一部――例えば,播種目前の冬畑――に重点的に施すだけでなく,穀物刈取後の畑や休閑地に放牧することによっても,地力の回復を図っていた。…
※「重量犂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」