世界大百科事典(旧版)内の金羊毛騎士団の言及
【フィリップ[2世]】より
…北方領国諸邦の経済力に支えられて,バロア王家を除けば当時ヨーロッパ随一の財政規模を構え,その宮廷文化は,中世の貴族的生活規範をひとつのスタイルにまで高めたものと評される。金羊毛騎士団が展開した騎士団の盛儀,シャトランに代表される〈大修辞家〉文芸の流行,ファン・アイクに始まった15世紀フランドル画派の隆盛,これら文化の諸相は,すべてフィリップの代にかかわるものである。しかし〈公国〉は,一個の国家にふさわしい集権体制をついにとりえず,北方領国にはフィリップに対する批判がくすぶりつづけ,バロア王家の陰湿な政策の前に,フィリップの晩年,公国はすでに自壊の兆しをみせていた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」