世界大百科事典(旧版)内の金融寡頭制の言及
【金融資本】より
…〈生産の集積,そこから成長する独占,銀行と産業との融合あるいは癒着――これらの点に金融資本の発生史と金融資本の概念の内容がある〉(第3章)。金融資本という用語と重ね合わせて〈金融寡頭制financial oligarchy〉という表現もしばしば用いられている。 ヒルファディングが観察の対象とした時期以後,とくにアメリカで進行した事態を念頭におきながら,P.スウィージーは,独占体の支配構造における銀行の優位を含意するヒルファディングの概念規定を批判し,産業に対する銀行の優位は独占形成期に過渡的に現れる現象であるとして,誤解をまねく〈金融資本〉にかえて〈独占資本monopoly capital〉という用語を用いることを主張した(《資本主義発展の理論》1941,第14章)。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」