鉄穴流し(読み)かんなながし

世界大百科事典(旧版)内の鉄穴流しの言及

【旭[町]】より

…島根県中央部,那賀郡の町。人口3354(1995)。南は広島県に接し,西境を江の川支流の市木川が北流する。北部は隆起準平原,南部は中国山地で急峻な地形をなし,町域の大部分が山林で占められる。雲月山付近は砂鉄の産地で鉄穴流(かんなながし)の遺構が見られる。近年,人口の減少が著しく,過疎対策として農林業の振興に力を入れ,米作を中心にシイタケ,栗,タバコ,ワサビの栽培,畜産を行っている。県境一帯は西中国山地国定公園に指定されている。…

【たたら(鑪∥踏鞴)】より

…山内の職種には村下(むらげ),炭坂,炭焚,番子(ばんこ),手下(てご),大工,サゲなどがあったが,村下は古語であるムラギミの訛語とされ,たたら集団の長を意味した言葉とされている。たたら作業は送風と火の色の判断が重要で,砂鉄採取である鉄穴流し(かんながし)を農民が行うほかは,すべてたたら師が行った。たたら師は守護神として金屋子神(かなやごがみ)をまつったが,この神はたたら技術の祖神ともされ,村下に技術を伝授したとか,たたら師の先祖をいっしょに連れて降臨したと伝えられている。…

※「鉄穴流し」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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