世界大百科事典(旧版)内の鉤勒法の言及
【エジプト美術】より
…技法はテンペラである。描法はほとんどが鉤勒(こうろく)法(線描でアウトラインを描き,その中を色で埋める方法)であるが,植物などはしばしば没骨(もつこつ)法(筆触だけで描く方法)で描かれた。メイドゥームの墓の日乾煉瓦壁面にしっくいを塗り,そのフリーズ(高さ24cm)に描いた《カモの図》(第4王朝。…
【日本画】より
…正倉院宝物の《鳥毛立女屛風》や,鳥羽僧正覚猷筆と伝えられる《鳥獣戯画》などがその好例である。また輪郭線で物象の形を囲むのを鉤勒(こうろく)法といい,仏画などのように太い細いのない線でくくるのを鉄線描,反対に抑揚の多いのを肥瘦(ひそう)のある線などという。水墨画は墨で物体の面をとらえ,マッスをつくり,また空間の深み,奥行きを表す。…
※「鉤勒法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」