世界大百科事典(旧版)内の錣ぶきの言及
【入母屋】より
…もともと,上屋の下の空間を“母屋(もや∥おもや)”と呼び,下屋の下の空間を“ひさしの間”と呼んだところからこの名称が生まれたのであろう。屋根のふき方は,上屋と下屋を区別せずに連続的に同じ構法でふくことが多いが,上屋を瓦ぶきとし,下屋を銅板など金属板ぶきとする例もあるし,同じ瓦ぶきでも,上屋と下屋の境に段を設けた錣(しころ)ぶきというふき方もある。入母屋の屋根は,切妻と寄棟の特徴を兼ね備えており,力強い印象を与える三角形の妻をもちながら,建物の四周に軒びさしを巡らすことによって,外壁面を保護することができる。…
【屋根】より
…建築空間とその上空の空間とを仕切る目的で作られる建物の部分。通常,雨,直射日光,騒音,視線など建物の外部からの影響を遮ることが屋根の重要な機能であるが,内部の熱を外へ出さないという機能を要求される場合もある。また,屋根によって空間を守るとともに,外壁面などの建物の他の部分をも守る役割を果たすこともある。このような物理的な機能とともに,外観的にも,屋根の印象は建物全体の印象に連なり,その形態はデザイン上きわめて重要となる。…
※「錣ぶき」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」