世界大百科事典(旧版)内の長弓の言及
【弩】より
…しかし異教徒に対する戦闘はもちろん,その後も弩の使用は続き,14世紀初めには鋼鉄製の弩が作られ,火器の普及まで使用された。イギリスでは13世紀後半に長弓が普及し,百年戦争におけるクレシーの戦(1346)では,弩を使用したフランス軍(ジェノバ人弓兵)をエドワード3世の率いる長弓隊が打ち破った。その原因は,弩を使用した傭兵の未組織性と訓練不足にもあったが,弩が長弓に比して貫通力,射程距離(最大射程は弩の約360mに対し,長弓は約255m),命中精度のいずれにも優ったにかかわらず,長弓が毎分約6本(最大12本)発射できるのに対し,弦の巻上機を使用する弩が,毎分約1本しか発射できなかったためであろう。…
※「長弓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」