阿寒カルデラ(読み)あかんカルデラ

最新 地学事典 「阿寒カルデラ」の解説

あかんカルデラ
阿寒カルデラ

Akan caldera

北海道東部の阿寒知床火山列南西瑞を構成する阿寒火山に形成されたカルデラ。長径24km,短径13kmで北東~南西方向に長い。カルデラ内には3つの低重力異常域が存在することなどから,複合カルデラと考えられる。基盤は中新世から鮮新世の火山岩および堆積岩類。カルデラ底には湖面標高420m,平均水深約18mの阿寒湖を湛える。外輪山は木禽ききん岳(標高995m)などで,更新世前期~中期の玄武岩・安山岩からなる。周縁には,カルデラ形成に関与した多量の珪長質火砕堆積物が分布し,これらは最下位の阿寒火砕堆積物17(Ak17:150万年前より古い)から最上位の同1(Ak1:20万年前~12万年前の間)まで,17の噴火グループからなる。Ak2が最大規模(56km3DRE)で,黒色の強溶結した層相を示す。阿寒火砕堆積物に含まれる軽石・スコリアは,おもに輝石安山岩~流紋岩質で,まれにかんらん石も含まれる。カルデラ形成後,カルデラ盆には現在の阿寒湖よりも大きな古阿寒湖が出現し,カルデラ内にフレベツ岳・フップシ岳・雄阿寒岳,カルデラ南西壁に雌阿寒岳が生成。古阿寒湖はカルデラ南壁から排水され,一部は雄阿寒岳にせき止められ,その周辺に現在の阿寒湖・ペンケトーパンケトーなどの湖が生じた。カルデラ内には北北東方向に酸性~強酸性,西北西方向に単純~ややアルカリ性の温泉配列

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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世界大百科事典(旧版)内の阿寒カルデラの言及

【阿寒湖】より

…カルデラ底にある湖だが,湖岸線は屈曲が多い。阿寒カルデラは,洪積世中期の激烈な火山活動ののち陥没によって形成されたもので,南部を除けば,長径20km,短径13kmの長円形に外輪山をたどることができる。はじめカルデラ底に形成された湖は,阿寒川の浸食により湖面は低下し,フレベツ,フップシ,雌阿寒の3火山の噴火により埋め立てられ,次いで沖積世初期に中央火口丘雄阿寒岳が活動に入って新たに堰止湖を作ったが,その後の活動によって雄阿寒岳は成長するとともに湖面の大部分を埋めて,現在の阿寒湖のほか北麓にパンケトウ,東麓にペンケトウなどを作った。…

※「阿寒カルデラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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