世界大百科事典(旧版)内の陰影効果の言及
【補聴器】より
…すなわち,慢性中耳炎などによる伝音性難聴の場合には補聴器はきわめて有効に作動するが,内耳が障害された感音性難聴の場合には音が大きく響いて困るというレクルートメント現象を伴うために,これに対処した自動音量制御装置や出力の周波数特性が変化できる音質調整装置が組み込まれている。眼鏡型,耳掛け型,挿耳型補聴器は小型軽量であるという点のほかに,マイクロホンが装用者の耳の位置にあるために頭蓋の陰影効果(高い周波数の音の場合,頭蓋が影となって,一方からの音が他方の耳には小さく聞こえる現象。これによって音源の方向を知ることができる)などを利用できる利点があるが,マイクロホンとイアホンの距離が近いためにハウリングを起こしやすい。…
※「陰影効果」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」