世界大百科事典(旧版)内の陸海軍大臣現役武官制の言及
【粛軍】より
…しかし陸軍当局は,こうした内部の粛正と同時に,外部に対しても粛軍に見合った統制主義的国政改革を要求するようになり,広田弘毅内閣の組閣過程にも,自由主義的・現状維持的色彩の排除を求めて介入した。また5月18日の官制改正による陸海軍大臣現役武官制の復活も,直接には粛軍で現役をしりぞいた皇道派将官が陸軍大臣となる道をふさぐことをめざしたにしても,次の宇垣一成内閣を流産させる武器となったように,軍の政治的地位を強めるという結果をもたらすものであった。陸軍は結局,粛軍を利用して,みずからの政治的発言力を画期的に強めたといえる。…
※「陸海軍大臣現役武官制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」