世界大百科事典(旧版)内の隣保班の言及
【町内会】より
…町内会は,国民の道徳的錬成と精神的団結の基礎組織として位置づけられ,隣保団結によって地方共同の任務を遂行し,国策を国民に徹底させ,かつ国民生活における地域経済統制単位とされた。また町内会,部落会の実行組織として,10戸前後の隣保班が編成され,それぞれの単位で常会を開くことにより,上意下達を円滑に行うことが目ざされた(〈隣組〉の項参照)。 他方,同年に近衛文麿を中心とする新体制運動によって大政翼賛会が成立したが,同会でも上意下達,下情上通のための運動組織として,町内会,部落会にその機能を期待した。…
【隣組】より
…全国的には,40年の〈部落会町内会等整備要領〉(内務省訓令)によって,部落会,町内会の下部組織として組織された。隣組は〈要領〉では隣保班とよばれたが,五人組以来の旧慣をなるべく尊重し,採り入れることがうたわれていた。規模は10戸内外とされ,緊密な人間関係の〈美風〉によって,防空,防火,防諜,防犯,国民貯蓄,物資配給を円滑に行うことが目ざされた。…
※「隣保班」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」