世界大百科事典(旧版)内の集団創作の言及
【即興】より
… また,演劇そのものの分野でも,1960年代ごろから舞台と観客の直接の交流を高めるための〈即興〉がみられるようになり,即興場面を挿入した舞台や,即興から成り立ついわゆる〈ハプニング〉などの出現があった。さらにワークショップなどで,さまざまのかたちの〈即興〉を積み重ねながら作品や舞台を共同で作り上げていく,いわゆる集団創作というものもなされるようになった。このような演劇のための〈即興〉は,場当り的なアドリブとは異なり,あくまでも意図や理念があって,それをより深めたり有効にしたりする方向で行われるのである。…
【ワークショップ】より
…そこでは,演者,演出者,また作者がいっしょに研修を重ねながら共同作業としての舞台づくりが行われるが,こうした実験の成果としての舞台はさまざまの意味で前衛的なものであり,作品と演出と演技ほかが有機的に働く生きた総体としての迫力を持ち,感銘を与えることが少なくなかった。ここからさらに,フランスの太陽劇団の《1789年》ほかの作品のように,ワークショップを通して作品が共作される〈集団創作〉への道も開かれていったわけで,そのようなことも含めてワークショップの意義はきわめて大であったということができるだろう。【斎藤 偕子】。…
※「集団創作」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」