世界大百科事典(旧版)内の雑種強勢育種法の言及
【雑種強勢】より
…ヘテローシスheterosisともいう。生物の種間または品種間の交雑を行うと,その一代雑種はしばしば両親のいずれよりも体質が強健で発育がよいという現象がみられる。これを雑種強勢といい,農作物,家畜の品種改良にしばしば利用される。最初トウモロコシで発見され,ついで動物でもモルモットで認められた。 一方,異なった個体間の受精によって繁殖することを常態とする他殖性作物(トウモロコシなど)を,強制的に自殖(同一個体内で受精させる)させたり,近親間の交配を繰り返したりすると,子孫(後代)の生育がしだいに劣ってくる例が多い。…
【品種改良】より
…こうすると均一で,品種としての条件を満たした多数の個体が得られる。(4)雑種強勢育種法 トウモロコシや多くの野菜類などの他殖性作物に主として適用される。他殖性作物を無理に自殖させたり,近親交配をさせると自殖弱勢,近交弱勢を起こし生育が劣化する。…
※「雑種強勢育種法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」