雒越(読み)らくえつ

世界大百科事典(旧版)内の雒越の言及

【ベトナム】より


[北属期]
 前111年,漢の武帝は当時広東に都していた南越王国を滅ぼし9郡を設置したが,このうち交趾,九真,日南の3郡はほぼ現在のソンコイ・デルタ,タインホア・デルタ,中部ベトナム(ビンチティエン省)にあたる。この地はもと雒越(らくえつ)と呼ばれ,ラクディエン(雒田)を耕作し,雒民,雒将,雒侯,雒王という身分制秩序をもっていたといわれる。紀元2年の人口統計では,交趾郡に74万6237口(口は人を数える単位)が登録され,中国南半では際だって人口の密な地域であった。…

※「雒越」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」