世界大百科事典(旧版)内の雲雷文の言及
【中国美術】より
…青銅器に付せられた牛,虎,象,鴟鴞(しきよう),蟬などの文様は,古代のさまざまな神格を表すものとも考えられ,また各種の抽象的な図形も何か神秘的な力をもつものかもしれぬが,とくに饕餮文(とうてつもん)と呼ばれる大きな目玉を中心とした抽象的な獣面文は青銅器のごく初期からその萌芽があり,しだいに発達してつねに青銅器装飾の中心となっている。また雲雷文と呼ばれる一種の回線文は饕餮文や鳥獣文を浮きたたせる地文になっているが,古いものではむしろ饕餮の体軀そのものを形成している。こういった獣面文や雲雷文は,あるいは最高の神格や絶対の権力の出現を物語っているのかもしれない。…
※「雲雷文」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」