世界大百科事典(旧版)内の青花磁器の言及
【染付】より
…現在知られる最も早い紀年銘作品は,イギリスのデビッド財団にある至正11年(1351)の竜文象耳大花瓶(りゆうもんぞうみみだいかへい)1対である。しかし近年中国の浙江省竜泉県金沙塔(977∥太平興国2建立)や同紹興県環翠塔(1265∥咸淳1建立)の塔基壇などから青花磁片が採集された報告があり,中国における青花磁器の初源は宋代にさかのぼる可能性を示している。元代の青花はペルシア方面から輸入された蘇麻離青(スマリチン)または蘇勃泥青(スポニチン)と呼ぶ青料を用い,美しい青藍色で複雑な竜,波濤,牡丹唐草,蓮池魚藻文などを描き力強い器形とともに創草期の迫力があふれている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」