非核自治体(読み)ヒカクジチタイ(その他表記)nuclear‐weapon‐free local authorities

デジタル大辞泉 「非核自治体」の意味・読み・例文・類語

ひかく‐じちたい【非核自治体】

非核宣言自治体

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「非核自治体」の解説

非核自治体

核兵器のない地方自治体。自治体議会が非核宣言を行い、住民の意思を表明する。1958年愛知県半田市が最初の例。海外では80年の英マンチェスター市の非核宣言以降、欧州北米オセアニアなどに広がった。特に核兵器の配備貯蔵、持ち込みの基地が周辺にあり、また核搭載艦の寄港、核搭載機の離発着地、核兵器の輸送路にある自治体などでは、住民の安全と健康を守るという視点から、自治体の非核政策が論議されている。1984年、第1回非核自治体国際会議がマンチェスターで開かれ、92年、第6回会議が横浜で開かれるなど、国際連帯と世論形成を図っている。また82年、広島市長の呼びかけで始まった世界平和連帯都市市長会議は、4年に1度総会を開催、2005年には広島で第6回総会が開かれた。日本で非核宣言を行った自治体は、37道府県2651市町村を超え、人口比で80%以上。

(坂本義和 東京大学名誉教授 / 中村研一 北海道大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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